【書評】お母さんの「敏感期」
幼少期の子育てが大事とはいうけれど、実際に何をしたら良いかわからなかったので、
気になっていた「モンティッソーリ教育」についてAmazonで評価の高かったお母さんさんの「敏感期」を読んでみました。
モンティッソーリ教育について全くの初心者でもわかりやすく、スラスラ読めました。実例も豊富なのですぐにでも実行できるのが嬉しい本です。
モンティッソーリ教育とは
マリア・モンテッソーリという女性が提唱した教育方法。
子供はどんなことでも良いので、深く集中して遊ぶことが大事。大人は子供が夢中になって遊び、できた!と子供が成長を実感できるようにサポートする存在に徹しましょうという考え方。
例えば、よくやってしまいがちな親がやらせたいこと、あるいはやらせたくないことで子供の遊ぶ内容を決めない。
親が先走って問題を解決したり、手助けしないようにする。
ということかなと思います。
子供には「敏感期」がある
敏感期とは、あることに対して特別に情熱を燃やして何かを成し遂げようとする時期のこと。子供はその感受性が強い時期に、知能を獲得している。
敏感期にあわせ、それにあった体験をすることで知能を習得しやすくなるとのこと。
敏感期の具体例
①秩序の敏感期(生後数ヶ月〜6歳頃)
いつもと同じ方法や場所、所有物、習慣でないと気が済まない時期
例)いつもと同じ通学路でないと気が済まないなど
②感覚の敏感期(3~6歳ごろ)
五感が研ぎ澄まされ、わずかな違いでも認識しやすい時期
味覚もこの時期に形成される
③運動の敏感期
人の動きを真剣にみて、ありとあらゆる動き方を身につけようとする時期
・体全体を力一杯使う動き(3−7歳頃)
・バランスをとる動き(4歳頃)
・手腕を使う動き
・指先を使う動き(4歳頃)
例)折る、切る、貼る、縫う、開け閉めする(ファスナー等)、止め外しをする(ボタン等)、挟む、たたむ、あけうつす(ピンセット等)、回す、捻る、つまんで分ける、通す
いたずらではなく、トレーニングをしていると理解する
コップの水をこぼして遊ぶなど、一見いたずらにしか見えないことでも、子供にとっては手首を上手に使うトレーニングをしている。というのが目から鱗でした。
危ないからとか、部屋が汚れるからとつい止めてしまっていましたが、夢中になっていたずらしている時は、どんなことが楽しいのかを見極めて、それを取り入れた遊びをすると効果的なようです。
自分でできるようになるために、サポートして!と赤ちゃんは思っている
赤ちゃんは、自分でできるようになりたい!と強く思っているみたいです。その気持ちを尊重し、できるようにサポートすることで、将来的に自立して行動できるようになるとのこと。
次の子供ができた時に、手伝ってくれるようになったという事例も記載されていました。
サポートするときのポイント
①教えたい対象は一つだけに絞る
②各動作を正確に、ゆっくりと、順序をおって見せる
③つまづいているポイントを見極めて、繰り返し見せる
④動作を見せる間は、動きに集中できるよう言葉は使わない
⑤子供の完璧にこなしたいという心を理解し、細かいところも丁寧に行う
⑥すぐ手助けしたり、できないことを責めたりして子供を萎縮させない
⑦子供の自由意思を尊重する。無理にやらせない
一番大事なのは、子供の表情や動きをよく見て決めること
生き生きとした顔、嬉しそうな顔が見えるか見えないかが、良い保育者になるかならないかの分かれ目であるそうです。
具体的にどんな遊びやおもちゃを取り入れたら良いか、イラスト付きでたくさん載っていたので、何か夢中になっていたずらしている姿を見かけたら、本の事例を導入するといった使い方もできて良いなと思いました。