とよたま

-心も生活も豊かに過ごそう-

欲をコントロールして、豊かな人生を過ごすための実践的手法

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豊かさとは何か

このブログは、筆者が消耗しきってふっきれた経験を元に、心も生活も(陰陽共に)豊かになろうというコンセプトからはじめているので、豊かさということについて考えてみたいと思います。

 

豊かとは
1 満ち足りて不足のないさま。十分にあるさま。
2 経済的に恵まれていてゆとりのあるさま。
3 心や態度に余裕があって、落ち着いているさま。
出典:デジタル大辞林より

 
豊かさとは「自分が必要だと思うものが、自分で満たせること」と考えています。
より端的に言うと、自己充足性を有しているかどうかです。

もちろん、目に見えるものだけではなく、目に見えない、愛情など精神的なものも含みます。

なぜ「自分で満たせること」としているかと言うと、他のものや人に満たしてもらうことを前提とした場合、依存状態となり、状況が変われば充足できなくなってしまうためです。

例えば、ナウルという国ではリン鉱石の販売による莫大な資金から、生活に必要なものが全て与えられていたそうですが、採取できるリン鉱石が少なくなり、今が破綻し失業率が90%になっているそうです。

世界一の富裕国から破綻国へ大転落、リン鉱石の島・ナウルの未来はどうなうる?


このような、「何かに大きく依存した豊かさ」、「何かを犠牲にして成り立っている豊かさ」は真の豊かさなのかということに疑問を抱いているため、自分で満たせることとしています。

ただ、なんでもかんでも自分でやらなければということではなく、直接的にではなく間接的であっても、持続的に満たせる状態であれば自己充足性はあるのではないかと捉えています。

聖者ですとイメージしたものを物質化することも容易いそうなので、もしかしたら最終的には直接自分で必要なものを全て満たせるようになるようになるのかもしれませんが、現状一般的ではありません。


直接的に自己の望みを充足できる状態を豊かであるとしてしまうと、ハードルがあまりにも高いので、例えば、材料として木が欲しい場合、土地にある全ての木を片っ端から使いきってしまうのではなく、木の面倒を見て育て、育った木を材料とすることは、自己充足性があると考えています。


この豊かさを分解して考えると、欲求が発生する、②欲求を満たすの二段階があります。
今回は①の欲求の発生について探求したいと思います。

欲求の発生メカニズム

下記に欲求の発生メカニズムをモデル化してみました。


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欲求はどのようにして生じるのか

欲求とは、何かを欲しがり求めることですが、欲求は「自分が認識している状況」と「理想とするイメージ像」とのギャップから発生するのではないかと考えています。

 

理想像と認識している状況(実際の状況と一致しているとは限らない)に乖離がない場合は、すでに望みがかなったと認識している状態になります。

例えば、

例① 旅行に行ってリフレッシュしたいと感じるとき

仕事で忙しいとき、ふと旅行のパンフレットが目に入り、旅行に行ってのんびりリフレッシュできた思い出があったりすると、また旅行に行ってリフレッシュしたいなぁと感じるのではないかと思います。

仕事で忙しい現状と旅行してリフレッシュしているイメージ像に乖離があることで、欲求が発生していると考えられます。

例② お腹が空いたと感じるとき

瞬時に処理されているので、各段階を個別に認識することはなかなかないと思いますが、お腹が空いた時に感じるのは、実際は、血糖値が低下してだるくなるなど、何らかの不快感なのではないかと思います。

食べることでこの不快感が満たされた経験などによって、何かを食べたことによる満たされたイメージが想起されると、お腹が空いたから、〜が食べたいなぁと言う欲求が発生すると考えられます。

欲求に振り回されない生活をするには

欲求は認識している状況と理想像のギャップから発生している」という仮定が正しいとした場合の良い点は、「欲求は自然に沸き起こり、発生自体をコントロールすることはできない」ものから、「欲求を発生させるかどうか、私たちは調整できる」ものに変わることです。


日本はギャンブル依存率が高い国であるそうですが、もし欲求を自分で調整できるようになれば、欲求に振り回される生活をしなくてすむようになります。

日本のギャンブル依存症有病率は5.6%。高いのはパチンコのせい?


この欲求が生まれる仕組みから考えると、欲求の発生を調整するためには、理想像と認識している状況を一致させるか、理想像を作らなければ良いことになります。

①理想像と認識している状況を一致させる

理想像と認識している状況と一致させるには、理想像を認識している状況に合わせるか、認識している状況を捉え直す必要があります。

具体例としては、他人と比較して理想を高く持ちすぎない、すでにある幸せに気づくということになります。

生理的欲求をコントロールすることは無理ではないかと感じる人もいるかと思いますが、超少食だったり、水や食料を食べなくても生きている人もいるそうですので、食べなくては絶対に生きていけないかというとそうとは限らないようです。

青汁1日1杯だけで20年以上 「不食」の人・森美智代 

飲まず、食わず、出さず!? 70年間“不食”で生きる聖者を15日間監視した結果がヤバすぎる!!

下記の森さんの本を拝見しましたが、もちろん一日中食欲に悩まされながら生活されているのではなく、鍼灸師として働き、充実した生活を過ごしている印象を受けました。




私自身が、まだ生理的欲求を完全にコントロールしている段階に至っていないので、理論でしかないのですが、理想像や認識を調整することで生理的欲求も調整できるのではないかと思っています。

ただ、現実が欲求に反映されているかどうかというのはまた違った観点です。

 

例えば、食欲はなくなったとしても身体はまだ食料を必要としているかもしれません。

あくまで欲求の調整という観点で、捉えていただけたらと思います。


②理想像を作らない

また、理想像(〜あるべき、〜しなくてはいけない等)がなければ、欲求に苦しむことがありません。


今あるものに感謝し、ありのままに生活をすれば良いのではないかということになります。

「今生きているだけで幸せ」と言ったような状態です。

一方、たとえ世間的にはとても裕福な人だったとしても、本人が裕福であることを認識していなければ、いくらお金があったとしても満足できず欲求の尽きない人ということになります。


理想像はどこからやってきたのか

また、理想像が形成される上で、「外的要因」と「内的要因」の2つがあるのではないかと考えています。

「外的要因」とは、広告や本などの外部からの情報家庭環境、社会的な風潮や常識、過去に経験したこと等を指しています。

「内的要因」とは、直感的に感じる、自分の中から湧き上がった意志を指しています。

より端的にいえば、何らかの外部情報に反応して思ったのかどうかということになります。


あえてこの要素を図に記載したのは、私たちが理想像を抱く時に、「自分の意志で形成したのか」、「何らかのものに影響を受けて植えつけられた理想像なのか」というものを分けてとらえたかったためです。

例えば、母親たるものかくあるべきなど、世間的に「常識」といった形でいろんなことが言われています。

その言われていることが、自分が本当に望んでいるイメージ像でしたら、かなった時に満足感を得られるのではないかと思いますが、もし植えつけられた理想像だとしたらどうでしょう。

植えつけられた理想を自らが望んでいることだとして頑張って望みを達成しても、どこか心の底から満足できないのではないでしょうか。
もしくは、現状と理想像が乖離している場合、どこか罪悪感を感じながら生きているかもしれません。


実際に、下記の記事では男性のうつ自殺率が高い原因は、世間的な男らしさに捉えられて頑張りすぎてしまい精神的に追い込まれるためということが記載されています。

うつ自殺率は女性の倍…壊れる男性、なぜ多い?「男らしさ」の呪縛と、愚痴という武器


この理想像を改めて問い直し、再定義することで、欲求がかなったのに満たされない悪循環から逃れたり、叶わない罪悪感を感じたりする必要がなくなるのではないでしょうか。

まとめ

  • 豊かさとは「自分が必要だと思うものが、自分で満たせること」
    =自己充足性を有すること

  • 欲求「自分が認識している状況」と「理想とするイメージ像」とのギャップから発生する

  • 欲求を発生させるかどうか、私たちは調整できる

  • 欲求の発生を調整するためには、①理想像と認識している状況を一致させるか、②理想像を作らなければ良い

  • 理想像と認識している状況と一致させるには、理想像を認識している状況に合わせるか、認識している状況を捉え直す必要がある

  • 理想像を作らないようにするには、今あるものに感謝し、ありのままに生活をすれば良い 

  • 理想像が形成される要因としては、「外的要因」と「内的要因」がある 

  • 自分が抱く理想が、植えつけられた理想像かどうか改めて問い直し、再定義することで、欲求がかなったのに満たされない悪循環から逃れたり、叶わない罪悪感を感じたりする必要がなくなる可能性がある 


最後に、心理学を専門的に勉強したわけではなく、調査せずにゼロベースから考えたものなので、不完全なところがあるかもしれません。

 

有効性については、実生活で検証するようなつもりで捉えていただき、豊かな生活を過ごす上でご参考となれば非常に幸いです。